ビジネスサポートブログ

スマホ代・通信費はどこまで経費にできる? 家事按分で失敗しないための考え方

「スマホ代は全部経費にできますか?」
これは税理士として非常によく受ける質問です。

結論から言うと、
プライベートと兼用しているスマホ代・通信費は、原則として全額経費にはできません。
重要なのは、「どう使っているか」を説明できるかどうかです。


1. スマホ代が全額経費になりにくい理由

スマホは多くの場合、
・仕事
・プライベート
の両方で使われています。

この状態では、
「事業専用」とは言えないため、
全額を経費にすると否認リスクが高くなります。

そこで使う考え方が、
**家事按分(かじあんぶん)**です。


2. 家事按分とは何か

家事按分とは、
仕事で使っている割合だけを経費にする方法です。

例えば、
・仕事で6割
・私用で4割
と考えられる場合、
スマホ代の60%を経費にします。

重要なのは、
正確さよりも
合理的に説明できる割合かどうかです。


3. 事業専用スマホはどうなる?

仕事専用としてスマホを分けている場合は、
全額経費にできる可能性が高くなります。

・私用アプリを入れていない
・仕事の連絡専用
・家族が使っていない

このような状態であれば、
税務上も説明がしやすくなります。

実務では、
「事業用スマホを1台用意する」
のが一番トラブルが少ない方法です。


4. 通信費・通話料の考え方

スマホ代には、
・端末代
・通信料
・通話料
が含まれます。

プライベート利用が混ざる場合は、
これらをまとめて按分するのが一般的です。

細かく分ける必要はありません。


5. 自宅のネット回線も同じ考え方

自宅のネット回線も、
仕事と私用が混ざる場合は家事按分が必要です。

在宅ワークの場合、
・仕事で使う時間
・仕事用端末の利用状況
などを基準に、無理のない割合を設定します。


6. 按分割合を高くしすぎない

よくある失敗が、
「ほぼ仕事だから90%」
といった高すぎる按分です。

税務調査では、
その根拠を必ず聞かれます。

実務的には、
控えめな割合の方が安全
と考えておくと安心です。


7. 法人の場合の注意点

法人でも、
社長個人のスマホを兼用している場合は同じ考え方です。

・会社負担にするなら事業専用
・私用が混ざるなら按分または個人負担

「会社の経費=自由に使っていい」
ではない点に注意が必要です。


まとめ

スマホ代・通信費の経費判断は、
次のポイントを押さえておけば安心です。

・兼用なら全額経費は不可
・家事按分で処理する
・事業専用なら全額経費になりやすい
・按分割合は控えめに
・説明できる形で処理する

スマホ代は毎月発生する支出だからこそ、
無理をしない処理が一番の節税になります。

自己紹介

竹澤 直樹

竹澤 直樹

運営者プロフィール

税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任

高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録

趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。

ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ

著書

「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)

運営会社

会社名
合同会社 ライズアビリティ
代表者名
代表社員 竹澤直樹
住所
埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
法人設立年月日
令和1年6月4日
資本金
100万円