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なぜ「黒字なのにお金がない」が起きるのか 利益とキャッシュがズレる本当の理由
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2026/01/24 08:00
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テーマ: 起業・経営
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「決算は黒字なのに、口座にお金が残っていない」
これは、税理士として現場で本当によく聞く言葉です。
結論から言うと、
黒字=お金が増えている、ではありません。
この勘違いが、「黒字なのにお金がない」状態を生みます。
今回は、
利益と現金がズレる理由を、シンプルに整理します。
1. 利益とお金はそもそも別物
まず押さえておきたいのは、
利益と現金はまったく別物だという点です。
利益は、
「売上 − 経費」で計算される数字です。
一方、現金は、
実際に口座に残っているお金です。
この2つは、
必ずしも同じ動きをしません。
2. 売上は立っているが、まだ入金されていない
黒字なのにお金がない一番多い原因が、
売上は計上されているが、入金がまだ
というケースです。
・請求書は出している
・売上としては計上済み
・でも入金は来月、再来月
この間、利益は出ているのに、
現金は増えません。
売掛金が増えている状態です。
3. 先にお金が出ていっている
逆に、
・仕入
・外注費
・広告費
などは、売上より先に支払うことが多いです。
その結果、
お金は先に減り、
利益は後から出る
というズレが生まれます。
これも、黒字なのにお金がない原因です。
4. 借入金の返済は「利益に出てこない」
借入金の返済は、
利益計算には反映されません。
返済しているのは、
過去に借りたお金の返却だからです。
そのため、
・黒字
・でも毎月返済でお金が減る
という状態が起きます。
特に、返済額が大きい会社ほど、
このズレを強く感じます。
5. 設備投資は一気にお金が出ていく
パソコンや機械などの設備投資も、
黒字なのにお金がない原因になります。
会計上は、
・数年に分けて経費
として処理されますが、
現金は購入時に一気に出ていきます。
この差が、資金繰りを苦しく見せます。
6. 税金は「利益が出た後」にやってくる
利益が出れば、
法人税や所得税を支払う必要があります。
しかし税金は、
利益が出た後、しばらくしてから支払う
という仕組みです。
そのため、
・利益が出た
・使ってしまった
・あとで税金が来る
という流れになりやすいのです。
7. 黒字でも資金管理をしないと危険
ここまで見ると分かる通り、
黒字でもお金が減る要因はたくさんあります。
問題は、
このズレを把握せずに経営していることです。
「黒字だから大丈夫」
と思っていると、
ある日突然、資金が足りなくなります。
まとめ
「黒字なのにお金がない」は、
経営が下手だから起きるわけではありません。
・売上と入金のズレ
・支払いの先行
・借入返済
・設備投資
・税金のタイミング
これらが重なることで、自然に起きます。
大切なのは、
利益だけでなく、お金の動きを見る習慣です。
自己紹介
竹澤 直樹
運営者プロフィール
税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任
高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録
趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。
著書
「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)
運営会社
- 会社名
- 合同会社 ライズアビリティ
- 代表者名
- 代表社員 竹澤直樹
- 住所
- 埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
- 法人設立年月日
- 令和1年6月4日
- 資本金
- 100万円