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これは経費になる?なりにくい? 個人事業主・小規模法人が迷う代表例10選

「これは経費にしていいですか?」
税理士として最も多く受ける質問のひとつです。

結論から言うと、
経費になるかどうかは「モノ」ではなく「使い方」で決まります。
同じ支出でも、OKになるケースとNGになるケースがあるため、判断が難しく感じられるのです。

今回は、実務で特に質問が多い
**「経費にできるか迷いやすい代表例10個」**について、
考え方をわかりやすく整理します。


1. カフェ代・喫茶店代

打ち合わせや事業の作業目的で利用していれば、経費になる可能性があります。
一方、単なる休憩や私的利用は経費になりません。

ポイントは
「誰と」「何のために」
使ったかを説明できるかどうかです。


2. 打ち合わせの飲食代

取引先との打ち合わせを兼ねた食事であれば、交際費や会議費として経費になることがあります。
ただし、家族や友人との食事は原則として経費になりません。

1人での食事も、基本的にはプライベートと判断されやすい点に注意が必要です。


3. スーツ・私服代

スーツや私服は、法人の場合は原則として経費になりにくい代表例です。
理由は「仕事以外でも使える」と判断されやすいためです。
逆に個人事業主であれば経費にできます。

一方、
・会社名入りの制服
・明確な作業着
など、私用で使いにくいものは経費になりやすくなります。


4. スマホ代

仕事でもプライベートでも使っている場合は、全額経費にはできません。
この場合は、家事按分という考え方を使い、
仕事で使っている割合だけを経費にします。

事業専用スマホであれば、全額経費にできる可能性が高くなります。


5. 自宅のネット回線・光熱費

自宅で仕事をしている場合、
ネット代や電気代の一部を経費にできることがあります。

ただし、
「自宅=すべて経費」
にはなりません。

仕事で使っている割合を、面積や時間などで合理的に説明できることが重要です。


6. 本・雑誌・セミナー代

事業内容に直接関係する知識であれば、経費になる可能性があります。
一方、一般的な自己啓発や趣味目的と判断されると、否認されやすくなります。

「この支出が、どう仕事に関係するか」を説明できるかが判断基準です。


7. 交際費・贈答品

取引先への手土産や贈答品は、経費になるケースが多いです。
ただし、高額すぎるものや、私的な贈り物は注意が必要です。

誰に、何の目的で渡したかをメモしておくと安心です。


8. ガソリン代・交通費

仕事で使った分については経費になります。
ただし、プライベート利用が混ざる場合は、使用割合で分ける必要があります。

特に自家用車を使っている場合は、
「全部経費」にするのはリスクが高くなります。


9. パソコン・机・椅子

事業で使うものであれば経費になりますが、
金額によって処理方法が変わります。

高額なものは、
一度に経費にできず、数年に分けて処理するケースもあります。


10. 引っ越し代

事業拡大や事務所移転が理由であれば、経費になる可能性があります。
一方、生活上の都合による引っ越しは、原則として経費になりません。

「事業上の必要性」がはっきりしているかが重要です。


まとめ

経費にできるかどうかで大切なのは、
「経費にしたいかどうか」ではありません。

・事業に関係しているか
・プライベートと混ざっていないか
・説明できるか

この3点が判断の軸になります。

グレーなものを無理に経費にするより、
安全なラインで継続できる経理を意識することが、長い目では一番の節税になります。

自己紹介

竹澤 直樹

竹澤 直樹

運営者プロフィール

税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任

高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録

趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。

ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ

著書

「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)

運営会社

会社名
合同会社 ライズアビリティ
代表者名
代表社員 竹澤直樹
住所
埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
法人設立年月日
令和1年6月4日
資本金
100万円