- ビジネスサポートブログ
- 年末調整をスムーズにする会社チェックリスト 小さな会社ほど必要になる「事前準備」の考え方
ビジネスサポートブログ
年末調整は、年に一度しか行わない業務であるため、毎年同じ場所で同じミスが起きやすい作業です。
特に個人事業主・小規模経営者の場合、専任の総務担当がいないことが多く「準備不足」による混乱が発生しがちです。
この記事では、年末調整をスムーズに終わらせるために、会社が必ず押さえておくべきチェックポイントを丁寧にまとめました。
1. 従業員への書類配布を“早めに”行う
年末調整で最初に発生する混乱は、書類の提出遅れです。
従業員は年末の繁忙期と重なるため、早めの配布と期限設定が最も重要になります。
配布する書類
・扶養控除等申告書
・基礎・配偶者控除申告書
・保険料控除申告書
・年末調整チェックシート
10月中〜11月上旬に配布し、提出期限をはっきり伝えましょう。
2. 控除証明書の提出状況を管理する
年末調整で最も提出漏れが多いのが「保険料控除の証明書」です。
・生命保険
・地震保険
・iDeCo
・国民年金
これらの控除証明書は10〜11月に届きますが、従業員側で紛失したり、提出を後回しにするケースが多く見られます。
実務のコツ
・提出チェック表をつくる
・提出済み/未提出を視覚的に管理
・期限の1週間前にリマインドを送る
これだけで証明書の提出漏れがほぼなくなります。
3. 従業員の扶養情報を事前確認する
扶養控除の誤りは税額が大きく変わるため、年末調整では特に注意すべき項目です。
確認すべきポイントは次のとおりです。
・16歳以上の子どもの所得
・配偶者のパート収入
・別居している親の仕送り状況
・扶養親族の住所や生計維持の実態
特に「所得」と「収入」を混同して書類を提出してしまう従業員が多く、会社側が丁寧に確認するだけで誤申告を防げます。
4. 副業者がいる場合の対応を明確にしておく
副業している従業員は、年末調整では完結せず、確定申告が必要です。
会社は副業先の源泉徴収票を扱わないことを明確に伝えましょう。
また、副業がある従業員は住民税の通知で会社に知られるケースがあるため、普通徴収(自分払い)の選択について案内すると親切です。
5. 年末調整の計算はソフト・クラウドを活用
給与計算ソフトやクラウド年末調整(マネーフォワード、freeeなど)には次のような機能があります。
・従業員がオンラインで申告書を入力
・控除証明書を画像でアップロード
・自動で計算チェック
・源泉徴収票を自動作成
紙での作業と比較すると、手間が半分以下になり、ミスも大幅に減ります。
従業員数が5名以上であれば導入効果は特に大きく感じられるでしょう。
6. 書類の保管と情報管理を徹底する
年末調整では、住所・家族構成・マイナンバーなど重要な個人情報を扱います。
情報管理が甘いと、会社への信頼に関わるだけでなく、法律上の問題に発展することもあります。
実務ポイント
・書類は施錠できる場所に保管
・マイナンバー書類は早めに削除または保管ルールに従う
・PCデータはパスワード管理
・作業は第三者が見られない場所で行う
個室のレンタルオフィスを利用すれば、個人情報保護の観点で安心して作業できます。
7. 書類が揃ったら“早めに”テスト計算をする
書類が揃った後、いきなり最終処理をするのではなく、早めに1度テスト計算を行うと安心です。
・扶養人数は正しいか
・控除額の反映は合っているか
・住宅ローン控除の年度が適切か
早めの確認が、年末に慌てることを防いでくれます。
8. まとめ
年末調整は「事前の準備次第で9割が決まる業務」です。
・書類配布を早めに
・控除証明書の提出状況を管理
・扶養情報の確認
・副業者への案内
・クラウドツールの活用
・情報管理の徹底
・テスト計算で最終チェック
この流れを押さえておくことで、小規模企業でも無理なく正確に年末調整を行うことができます。
また年末調整チェックシートの参考イメージも載せておきます(会社独自のもので大丈夫です)
自己紹介
竹澤 直樹
運営者プロフィール
税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任
高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録
趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。
著書
「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)
運営会社
- 会社名
- 合同会社 ライズアビリティ
- 代表者名
- 代表社員 竹澤直樹
- 住所
- 埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
- 法人設立年月日
- 令和1年6月4日
- 資本金
- 100万円