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NEW経費にできる・できないの境界線。税務調査で見られるポイント

「これって経費にしていいですか?」

税理士への相談で最も多い質問のひとつです。

結論から言うと、経費かどうかの判断は「事業のために使ったかどうか」が基本ですが、実際には「どこまでが事業用か」の線引きが難しいケースがたくさんあります。

この記事では、経費にできるもの・できないものの基本的な考え方と、税務調査で実際に見られるポイントを税理士が解説します。

※ 経費の判断は事業の内容・状況によって異なります。個別の判断は税理士にご相談ください。

経費の基本原則——「事業関連性」と「必要性」

税務上の経費(損金)として認められるためには、大きく2つの要件があります。

① 事業関連性:その支出が事業のために使われたものであること
② 必要性:事業を行う上で必要・通常の支出であること

この2つを満たせば経費として認められますが、「プライベートと混在している」「金額が常識の範囲を超えている」「証拠書類がない」といった場合は、税務調査で否認されるリスクが高くなります。

経費にできるもの・グレーゾーン・できないもの

明確に経費にできるもの

  • 事務所家賃・光熱費(事業専用の場合は全額)
  • 従業員への給与・賞与
  • 取引先との打ち合わせの飲食費(接待交際費)
  • 業務用PC・スマートフォン・ソフトウェア
  • 事業に関係する書籍・セミナー受講料
  • 事業用の交通費・出張費
  • 名刺・チラシ・広告宣伝費
  • 税理士・社労士への顧問料

按分が必要なもの(一部経費にできるもの)

プライベートと事業で共用しているものは、使用割合に応じて「按分」して経費計上します。

  • 自宅兼事務所の家賃・光熱費 → 使用面積・使用時間の割合で按分
  • 個人名義のスマートフォン → 事業使用割合(例:50〜80%)で按分
  • 自家用車の燃料費・車検代 → 事業走行距離の割合で按分
  • インターネット回線費用 → 事業使用割合で按分

按分の割合に明確なルールはありませんが、「根拠を説明できること」が重要です。税務調査では按分割合の根拠を必ず聞かれます。

基本的に経費にできないもの

  • 個人的な飲食・娯楽費(事業と無関係なもの)
  • 家族への給与(実態のない支払い)
  • 罰金・税金の延滞税・加算税
  • 個人の生命保険料(法人の場合は一定条件で経費になるケースあり)
  • 事業と無関係なサブスクリプション費用
  • 個人的な旅行費用(研修・視察を偽ったもの)

税務調査で特に見られる「5つの経費」

① 交際費・飲食費

「誰と・何の目的で・どんな事業上の必要性があったか」を帳簿やメモで記録しておくことが必須です。領収書の裏に参加者名・目的を書くだけで大きく違います。

NG例:家族との食事を「接待」として計上する

② 旅費・交通費

出張・視察の場合は「目的・訪問先・業務内容」を記録した出張報告書を残しておくことで、税務調査での説明がスムーズになります。

NG例:家族旅行を「視察」として計上する

③ 役員報酬・家族への給与

役員報酬は毎月同額(定期同額給与)でなければ損金算入できません。また家族を役員・従業員にする場合は「実際に業務を行っていること」の実態が必要です。勤務実態がないのに給与を支払うと全額否認されることがあります。

④ 自家用車・車両費

事業と私用の両方に使う車は按分が必要ですが、「按分割合の根拠」が問われます。走行距離の記録(ドライブレコーダーのデータ・手書きの走行日誌)があると説明しやすくなります。

⑤ 消耗品・備品の一括購入

決算直前に大量の消耗品を購入して経費計上するケースは、税務調査で「実際に使用しているか」を確認されることがあります。在庫として残っているものは経費ではなく資産計上が必要になります。

税務調査に備えるための「3つの習慣」

習慣① 領収書に必ずメモを書く

領収書をもらったらその場で裏に「誰と・何の目的で」を書く習慣をつけましょう。数年後に調査が来ても、当時の状況を正確に説明できます。

習慣② プライベートと事業の口座・カードを完全に分ける

事業用の銀行口座・クレジットカードを個人用と分けることで、帳簿作成が楽になり、税務調査での説明も明確になります。混在しているほど「どこまでが事業用か」を説明するのが難しくなります。

習慣③ 月次で帳簿を締める

「確定申告・決算の直前にまとめて処理する」のではなく、毎月帳簿を確認する習慣をつけましょう。会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)を活用すると大幅に効率化できます。

まとめ:「説明できる経費」を積み上げることが最大の対策

経費にできるかどうかの最終的な判断基準は、「税務調査官に説明できるかどうか」です。事業関連性・必要性を自分の言葉で説明できる経費は、正当に計上できます。

  • 経費の基本は「事業関連性」と「必要性」の2要件
  • プライベートと混在するものは按分・根拠の記録が必須
  • 交際費・旅費・役員報酬・車両費・消耗品は特に注意
  • 日頃からメモ・口座分離・月次締めの習慣をつける

「これって経費にしていいですか?」という疑問がある方は、志木駅から徒歩3分のレンタルオフィス+S(プラスエス)にお気軽にご相談ください。税理士が個別に判断します。

自己紹介

竹澤 直樹

竹澤 直樹

運営者プロフィール

税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任

高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録

趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。

ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ

著書

「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)

運営会社

会社名
合同会社 ライズアビリティ
代表者名
代表社員 竹澤直樹
住所
埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
法人設立年月日
令和1年6月4日
資本金
100万円