ビジネスサポートブログ

ダメージの少ないミスと痛いミス

「経理にミスがあった場合、税金にどれくらい影響しますか。」

志木市でレンタルオフィスを運営している税理士の竹澤です。

人間なので必ずミスはしますよね。
税務調査で指摘されたとき、内容によってリスクが違ってくるので覚えておきましょう。

1.リスクが小さいもの
 いわゆる「期ズレ」と言われるものは、税務リスクが少ないです。
・前期に請求書を出したけど売上に入れなかったので、当期入金時に売上にした。
・棚卸資産の集計漏れがあった
といったものですね。

こういったものは、年単位で見れば計上時期や金額が違っていますが、2年間の合計で見れば一緒です。
例えば、売上を請求した前期に計上しなおせば、入金時(当期)に売上にはなりません。
つまり税務調査で指摘された場合でも、前期の税金が増えて当期の税金が減るので、比較的リスクが少ないです。

2.リスクが大きいもの
 経営者がらみの経費を否認されると、ダメージが大きいです。
・社長の私用なものを経費にしていた
・役員報酬が毎月一定でない
・仕事がらみの入金が、社長の個人口座に入っている
・社長の家族旅行や自宅の備品購入
といったことですね。

こういった私用の経費や売上の未計上は、社長への賞与となります。

すると、
・社長への賞与は経費(損金)にできないので、法人税が追徴される
・同じく、消費税も追徴される(賞与の支払いなら消費税の控除はできない)
・賞与なので、社長自身の所得税や住民税が追徴される
・悪質として重加算税がかかる
・期間に応じて、延滞税などもかかる
・修正申告などの手数料もかかる
と散々な目にあいます。

よく経理がしっかりしていても、社長の経費精算だけは内容が良くわからないので、とりあえず言われたとおりに入れている会社があります。
そこが一番怖い部分なので、リスクの大きいところはちゃんと確認するようにしましょう。
税務調査で指摘されるなら、リスクの少ない期ズレの方がまだましなので。

自己紹介

竹澤 直樹

竹澤 直樹

運営者プロフィール

税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任

高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録

趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。

ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ

著書

「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)

運営会社

会社名
合同会社 ライズアビリティ
代表者名
代表社員 竹澤直樹
住所
埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
法人設立年月日
令和1年6月4日
資本金
100万円