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社長の簿記は必要?

「社長は簿記の勉強した方が良いですか」

志木市でシェアオフィスを運営している、税理士の竹澤です。

社長になったら、会社の数字について把握しないといけません。
自分一人だけなら勘と経験で何とかなることもありますが、人を雇ったりお金を借りたりする時期になったら、数字を使って説明する必要が出てきます。

そこで「数字に強くなるために簿記の勉強をしよう」という人がいますが、私はお勧めしていません。
というのも、簿記がわかれば決算書を作れるようになりますが、決算書分析ができるようにはならないからです。

実は簿記の資格を取ることと、数字に強い社長になることは別物と考えています。
そのため、経理担当者は経理処理は得意ですが経営分析や経営判断ができる資料作りは苦手なことが多いです。

経理なんだから、コスト削減や費用対効果がわかる資料、資金繰りの資料を作って欲しいと思いますが、できる人は1割くらいです。
そういった経営者視点の内容は簿記では習わないので、社長は「決算書の読み方」みたいな勉強をした方が良いと思います。

とは言っても、自分で経理処理をしてきた社長はコスト管理がうまく、利益体質の会社を作る確率が高いです。
これは自分で経理処理をすることによって、
「改めてみると残業多くて人件費増えたな」
「やっぱり交通費が上がっているな」
などわかり、改善しようとするからです。

ということで、
・簿記の勉強を本格的にしても、良い経営判断ができるとは限らない
・ただし自分で経理処理をすると状況がわかり改善できる
 (何年かやれば、他人が作った決算書でもポイントがわかるようになる)

ちなみに、決算間際になって確定申告のためだけに一年分まとめて処理する会社がありますが、だいたい無駄に税金を払うか万年赤字です。
自分がやるにしろ、経理担当に任せるにしろ、毎月の利益確認は必ず行いましょう。

自己紹介

竹澤 直樹

竹澤 直樹

運営者プロフィール

税理士、コンサルタント
東京中央税理士法人 社員税理士(役員)WTA事業部長
合同会社ライズアビリティ 代表社員
フジ設計コンサルタント株式会社他、顧問先企業の取締役、監査役を歴任

高校卒業後に税理士を目指す。大原簿記専門学校卒業後、
田上会計事務所(現 東京中央税理士法人)で働きながら、
東亜大学大学院法学専攻(修士)を修了。
2015年税理士登録

趣味は、株式投資とゴルフ
土日は犬の散歩をしながら、リフレッシュしています。
猫もいますが、エサが欲しい時しか甘えてきません。

ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ

著書

「ひとつひとつていねいに会社の数字を学ぶ」
(かんき出版)

運営会社

会社名
合同会社 ライズアビリティ
代表者名
代表社員 竹澤直樹
住所
埼玉県志木市本町5-23-24 第3本吉ビル4階
法人設立年月日
令和1年6月4日
資本金
100万円